「風林火山」総集編 の感想を今ごろ書く
2007年NHK大河ドラマ「風林火山」
総集編を改めて見て感想文
正直、井上靖の原作も武田信玄は特に好きなわけでもないし、この作品にそこまでハマると思ってなかったので、本編放送時の録画を残してなかった。年末の総集編(4話構成)のみ手元にある。だから総集編の感想文でごめん。
総集編の構成は、主に武田家にかかわる部分で編集されているので、本編にはあった他国や武将個々のエピソードはけっこう省かれている。例えば北関東や信濃のおらが国の武将とか、私は三河者なのでこのあたりの地域史には暗く、実は名前初めて聞く武将とかいたりした。物語に必要な武将の頭数は出てきたと思うが、そこも総集編にはない。北条、今川、上杉も領国統一まで紆余曲折も省かれている。
武田武将陣も、いろいろと細かいエピソード見せ場があったが、真田の苦労話とか、そこも総集編にはない。
そういうわけで、好きな武将、好きな俳優お目当ての人は、本編の方でぜひ見てもらいたい。
総集編の構成は、
風の巻/武田信虎追放まで。
林の巻/甘利、板垣討死まで。
火の巻/謙信登場から第2次川中島戦まで。
山の巻/第4次川中島戦終了まで。
改めて総集編見てその感想
1)市川亀治郎
2)男優図鑑
3)合戦シーンがあるんだぞ
1)市川亀治郎に一生ついていく
私が市川亀治郎にハマったのは、この作品だった。元々亀治郎は好きな歌舞伎俳優のひとりで、金を出して見る価値のある人だとは思っていたので、それが毎週タダで見れるなんて(〃▽〃)おまえら、もっとありがたがれや、歌舞伎座や新橋でいくら払うかわかってんのか凸(`_')とか思っていた。信玄みたいな役は、当時の亀治郎では見たことがない役で、毎週楽しみで仕方がなかった。あまり~いたがき~で完全にノックアウト食らって、一生亀様についていくヽ(´ー`)ノと誓った。
今回見直して、山の巻(最終巻)は続けて2回繰り返し見てしまいました。最後の「勝ちどきを」のあたりはじわじわ来てよかったなあ。
2)男優図鑑
「風林火山」は戦国武将の話なので、戦争と領地の取り合いに終始する。がりがりと力で削りあい、交渉という陰険問答など、骨っぽい男の芝居がいっぱい見れる萌えドラマだった。出てくる男優がみんな名優、名演技で、楽しかったな。一目で顔を覚えられるような、印象的なお顔の俳優ばかりだった。
ちなみに私のお気に入り武将は、馬場、相木、直江でした。(もちろん中の人)
話題性での配役かと思ってたガクトも、意外に良かったな。上杉謙信ってこんなヤツだったんだろうな感。騎馬戦もがんばってたのは驚いた。
3)合戦シーンがあるんだぞ
戦国の足軽や侍大将装束のエキストラと、馬を走らせるだけでお金がかかるのはわかってる。この頃のNHK、がんばってたな。
物語の感想とか
最終回が川中島で終わるのは、そこで唐突に山本勘助の人生が終わるからだ。「御館様、我らの勝ちにござります」と言って死んでいった。この後、武田家がどうなるか、日の本の国がどうなるか、勘助は知らないまま終わる。
山本勘助の人生は、結局勝ったのか、負けたのか。
川中島は決着はつかなかったから、それは勝ったとは言えない。しかし、この時代的には、領国が広がり、生産も豊かになって、領民が十分に食えれば、それは勝ったということなのだろうな。
人の生き死にを、勝ち負けで見るのは間違っているかもしれない。しかし、山本勘助はやはり勝ったのだ。最後の御館様の勝どきは、多分そういう意味だ。
この放送を見たときは、戦国武将ばかり見ていてあまり関心がなかった女性キャラたちについて。
このお話に出てくる女子は、みんななんだか不幸せそうだ。身分制社会だから、生まれた時から進路はだいたい決まってて、それは自分では選べない。野心があっても、それをかなえる手段はなかっただろう。しかも、城持ちの御殿様に嫁いで一生安泰というわけでもないのが、戦国時代。川中島の時、雲を見上げていた三条夫人が、本当に自分が望んだものはなんだったのだろうな。
ある意味、一番最初にでてきたヒロイン・みつが、、一番幸せと言えるのかもしれないな。
風林火山年表
年齢で読む風林火山。あの時、武田信玄は、あの武将は何歳だったのか?
正直私もあまりよくわかってなかった。川中島のとき、信玄は40くらいだったのは知ってたけど。
年齢は西暦で単純に計算。信玄は11月生まれでなので、実年齢はこの数字よりも1歳下の理屈。
?武田信玄年表?
1521年/武田晴信誕生(0)
1536年/元服(15)。初陣。
1541年/武田信虎追放(20)
1542年/諏訪平定(21)
1550~51年/砥石城(29~30)
1553年/第一次川中島(32)
1554年/三国同盟(33)
北条氏康(39)。今川義元(35)
1555年/第二次川中島(34)
1557年/第三次川中島(36)
1559年/出家(38)
1561年/第四次川中島(40)
?武田家と家臣年齢一覧?
<1541年/信虎追放時>
山本勘助(48)(41?)
武田晴信(21)
武田信繁(16)
武田信虎(47)
板垣(52?)/甘利(43)/飯富(37)/諸角(?)/原(44)
小山田(22)/教来石(26)
諏訪頼重(25)
<1561年/第四次川中島>
山本勘助(68)(61?)
武田信玄(41)
武田信繁(36)
武田義信(23)
飯富(57)/馬場(46)/小山田(42)/相木(41)/真田(48)
駒井(?)/香坂(34)
長尾景虎(31)
宇佐美(72?)/直江(52?)
年表から思う疑問や感想。
信玄年表で思うのは、こんなに戦争ばかりしてるのはなぜなんだろう?
この戦歴の間に、もちろん新田開発、河川工事、鉱山開発とかやってるはずで、忙しかったんだろうな。国を富ますというのは、領地を広げて、人や物を大きく動かすこと。つまり産業と戦争は基本セットだったということなのか。うーん、男も女もしんどい時代だったですね。
登場人物の年齢については、劇中のセリフや演技で想像つくものはあったかな。俳優も、何歳くらいで地位はこれくらい、みたいな想定で動いてるはずで。
年齢はwiki見ながら計算したけど、駒井は実は年齢不明だった。
生まれた時は不明でも、死んだ時や場所がはっきりいているのは、出世を遂げたということだよね。戦死にせよ病死でも記録に残ったのは。川中島とかの古戦場って、誰それがここで死んだみたいな塚があることも多いので、予習は必須。