TVドラマ「銭形平次」の感想

TVドラマ「銭形平次」1966年放送(フジテレビ)
Youtubeで毎週土曜更新。テレビドラマ版の最初のシリーズで、モノクロで撮影されたもの。さすがの私も(^_^;)これは記憶になくて、レンタルとかでも見たことない。八千草薫お静は初めて見る。おきれいですね。浮世絵みたいで。
今頃気がつく、子供の時は勘違いしていた銭形平次
・銭形は苗字じゃない。
・岡っ引きは交番の警察官ではない。
・平次のしゃべり方が変。
・お静の着物が地味。
最初にバーンと「銭形平次」と毛筆タイトルが出るから、姓は銭形、名は平次、って思うじゃないですか(^_^;) 「遠山の金さん」とか「水戸黄門」とか。「大岡越前」はもちろん大岡が苗字で、越前が名前だと思っていた。
それから、平次のぱりぱりの江戸町人言葉。慣れないと何言ってるのかわかんない。多分、私は子供の時、わかってなかったと思う。「へい」て返事はカッコよくない、と子供心に思った覚えがある。
私の記憶が正しければ、昭和のころは現代劇でも東京育ちの野郎は、おっさんも若者もこういう話し方をしていた。粋でカッコイイ表現だったのだ。三河育ちの私にはわからなかっただけで。
それからお静だけど、着物もかんざしも、もっときれいなの着せて〜、と子供心に思っていた。ドラマの中では「おかえりなさい、おまえさん」とかいって、食事やお茶出しで、平次の羽織着せたり、たまに縫物してるだけじゃん。畑仕事がないんだから、お姫さまみたいなきれいな着物でいいのに。私は子供だったので、御殿女中と芸者と町人の奥さんの区別がなかったの(^_^;)
意外に凝ったお話
時代駅というと、だいたい話はワンパターンで、何時ごろ誰が死んで、何時ごろ悪人を成敗してめでたしめでたし、と思うじゃないですが。しかしモノクロ銭形平次は、やっぱりテレビで連続時代劇放送するぞ〜な意気込みか、脚本家も監督も気合い入ってるかんじで、毎回凝ったお話と展開なのだ。
勧善懲悪的な、悪は必ず滅ぶお話ではある。でも最初から犯人がわかっているような簡単な流れではない。殺人事件のことが多いけど、目撃証言だけでひっぱるようなことはしない。犯人は誰なんだ?証拠は? ときに平次はトラップをしかけて、真犯人がしっぽを出すのを待ってたり。
侍が犯人悪人の場合、悪は滅んでも微妙な結末になったりする気がする。平次にはお侍のお家事情に踏み込む立場にないからなのね。(身分制社会)
悪人はばったばったとぶった斬る「暴れん坊将軍」とか「必殺何々人」とはお作法が違う時代劇なわけなのだ。平次は逮捕するところまでがお役目なのである。
映画版の銭形平次もある
大川橋蔵平次で映画も撮っている。主題歌は一緒。
テレビ版とは配役が違って、ちょっと印象が違うのが何だか面白い。八五郎は映画版の方がちょっと男前。でもでもテレビの八五郎だって、捕物やるんだからケンカには自信があるんだよね、ああ見えて(^_^;)
つづくかも(・_・)