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正岡

おたくな奥様快楽通信

NHK「鎌倉殿の13人」の感想

2022年07月24日
アニメ・特撮・邦画 0
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」2022年放送

#1〜#8いざ鎌倉 まで(2022.3.3)
〜#17「助命と宿命」 まで(2022..6.1)
〜#26「悲しむ前に」 まで(2022..7.24)

#1〜#8いざ鎌倉 まで(2022.3.3)
あなたの歴オタはどこから?私の入り口は源平ものだった
 大河でこの時代は何度か制作されているけど、私の記憶に残っているのは
「源義経」菊五郎
「新平家物語」仲代達矢
「草燃える」岩下志麻
くらいかな。
 源平ものは、私にとって最初の歴史物だったかもしれない。「源義経」菊五郎の。これをやってる時、当然小学生向けの雑誌(学研とか)では源平ものの読み物満載。子供向けの伝記本とか読みあさった。ちなみに歌舞伎への興味関心も、尾上菊五郎の義経からだ。子供心に憧れの人だった。
 それからしばらくして「新平家物語」では、悪者のはず(^_^;)の清盛の物語。その後「草燃える」で関東武士団側の源平もの。と、違う側面を見せてくる。NHK大河ドラマは私の歴オタへの階段ではあったけど、じゃあそれ見て歴史に詳しくなったかというと、それは違う。まだオコサマだった私には「誰と誰が戦ってどっちが勝った」「誰が死んだ」くらいのことしかわかってなかった。大人になってから改めて見返して、ああ、ここはこんな意味のお話だったのか、こんなシーンがあったんだ、と理解することも多かった。
 でも、子供のときはわけがわからないなりに見て、後々日本史など勉強し直してから気付く、でいいと思うんだよね、歴史ものって。
 それで、源平ものというと、入り口が義経だったので、なんとなく極彩色できらびやかなイメージがある。鎧兜の印象かな。そして、武士の面子と親の仇をとったりとられたり。みたいな見方をしていたと思う。子供に理解できるのはそこらへんまでだったわ。

食えない感じのおっさん俳優の大盤振る舞い
 鎌倉殿の第一印象。顔映画。
 主要キャストは、みんな顔に特徴があって、見分けがつきやすい。名前はわからなくなっても、どのシーンに出てきた人かは覚えられるから、敵味方で迷うことはまずないかと思う。
 序盤は食えない感じのおっさんベテラン俳優の大盤振る舞いで、なかなかに見ごたえがあるな。演劇的な意味でも。みんな実績のある俳優ばかりで、安心して見ていられるんだけど、あれ?このキャラって設定上、何歳だっけ? という疑問はある、俳優は自分の実年齢に近い役を演じているとは限らない。あの人はあの時何歳だったのか?
 頼朝は政子と知りあった当時、確か30くらいで、政子は20くらいだったのね。
 義時は政子より6つ下。
 つまり頼朝旗揚げ時点で、頼朝34。政子24。義時18。
 ここまでは私も一応知ってた(^_^;)

 それでお父上・時政の年齢だが、この時40代?
 では、伊東や三浦はというと、どうもかっこたる資料はないらしい。義時の兄で先になくなった宗盛も、何歳だったのか資料はないらしいのだ。「吾妻鑑」にもいちいち書いてないらしい。
 え〜そういうもんなのか。
 わからないもの、文献にないものは、そこはきに書いていいとこですよね。

北条政子って本名なの?
 教科書に出てくる北条政子は、頼朝と結婚したことの次に出てくるのは承久の変の尼将軍で、実際にはなんだかよくわからない。
 頼朝と結婚したとき、この時代的には20は大年増になるわけだけど、歳の離れた弟や妹が大勢いたら、お父さんは京に出張中だし、母親もいないし、家のことは誰がやるのよ?自分がお嫁に行くどころじゃなかったのかもね。
 義時にとって、6つも上のお姉さんというのは、事実上母親がふたりいるのとかわらない。姉のだんなさんは一回り年上で、学校の先生みたいなかんじかな。年齢差的に。

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〜#17「助命と宿命」 まで(2022..6.1)

 義仲、義高最期までの感想文。
 いやいやいや。市川染五郎、CGかと思っちゃいましたね(^_^;) 装束もよくなじんでて、その時代の人みたいな感。舞台で白塗りにすると、さらに超イケメンですよ。(見たことある人(^。^)ノシ)義高役はだいたいどの作品でも出番が少ないこともあってか、十代の二枚目くんがやることが多いと思う。
 巴御前は義仲と別れてお話から消えてしまう人だが、今回は違うのかな。いつも思うに、ファイヤーエムブレムだとホースメンは弱かったけど(^_^;)、実際は全速力で走ってる馬上から連射するので、もっと強いはず。女武者は体重が軽いから馬も速かったんだろう。

時系列
 NHK公式にチャートがある。ありがたい。私もあれっ?て疑問に感じたので、ちょっと自分用メモ。ここまでのお話の進行で、実際に経過した年月は?

1180年8月挙兵(#4)
    10月鎌倉入り(#8)
1181年 清盛病死(#11)
1183年 義仲・行家京へ(#14)
1184年 義仲、義高死(#17)
1185年 壇ノ浦戦

 このお話、北条義時が主人公のはずだから、義経とか義仲とか出てきたと思ったら意外に退場も早い。この後、どこまでやるんだろう? 承久の変?まさか泰時が執権になるまでとか?
 こうしてみると、1年や2年で人の運命ががたがたと動き、いい人も悪い人もあっという間に消えて行く、なるほど無常とはこういうことなのか。

 TV的な配慮だと思うけど、自刃とか暗殺とか戦闘とか、人が殺されるシーンが微妙にソフト。刃物が刺さる絵がない。しかし上総広常はわりとがんばった。死ぬ場面て俳優の見せ場じゃん。でもTVだからこれがせいいっぱいなのかも。

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〜#26「悲しむ前に」 まで(2022..7.24)

泰時の母親はなぜ不明なのか?
 ガッキー八重さま退場。この人物は北条泰時の母になる人で、「草燃える」では大庭氏の娘という設定だった。「鎌倉殿」では伊東の娘(頼朝の元夫人)ということになっている。義時の若い時の大恋愛という設定なのは共通しているが、実際には泰時の母という人は出自のわからない人で、記録がないらしい。
 なぜ泰時の生母の素性がわからないのか。つまり記録にないのか。
(1)故意の沈黙。公式記録に書けないような事情があった。
(2)本当に誰も知らなかった。記録に残らないような婢女。

 吾妻鏡の成立は1300年ごろだそうで、北条泰時は,生1183〜没1142年なので。150年くらい前に遡って綴ってるということに。
 いくら権力側の公式記録でも、ついていい嘘といけない嘘があると思う。
 150年というと大昔みたいに思うかもしれないけど、それって、ひいじいさんのことはじいさんに聞かされたと親父が言ってた、みたいなヤツが大勢いるくらいの昔話なので、まだ記憶が途切れるほど時間はたってないから、すぐ嘘とバレる嘘は書けない。大きな家ならなおさらで、北条の総領息子(義時)にどこから嫁に来た、しかも生まれテャ男の子!なんて、みんな知ってることのはずだ。忘れたなんてことはありえない。
 つまり、吾妻鏡は(1)何か事情があって、夫人の出自を沈黙した。
 公式記録が書くのをためらう事情ててなんだろうな?
 倫理的あるいは宗教的にまずいこと?だったら、さすがにはばかるよな。
 そこで作家家先生が考えた設定は、主君が手を付けた訳あり女子と結婚、だった。
 「草燃える」のときはわりと下世話な展開だったが、令和の鎌倉殿ではソフトに純愛話になっていた。でも八重は頼朝に未練ありありで、つまり具体的なシーンがなかっただけで、一人の女を頼朝と義時が共有したという設定は同じなの。
 実際には、誰が見ても義時似で問題にはならなかった。ただ、夫人の実家のメンツもあって、記録は沈黙したのかも。だって鎌倉殿に差しあげた娘なのに、北条の小倅にとられたとか、どういうこと?ってもめるでしょ。

頼朝の退場
 源頼朝は、1147年生〜1199年没。51歳で亡くなった。
 頼朝が挙兵したのは1180年、33歳だった。そこから20年足らず。20年が長いか短いかと言われたら、天下国家の事業をなすには、あまりにも時間がない。夷大将軍になって名実ともに武家の頂点にたってから7年なんて。
 やり残したことは多かったはずだ。
 ドラマでは、不覚にも過去を悔いたり、惑ったりして、なんとなく死期を察した雰囲気も見せていたが、やっぱり無念の突然死だったろうと思う。
 ちなみに、「草燃え」でも「鎌倉殿」でも、脳卒中説をとっている。馬から落ちて致命傷というのは、51の男盛りではあまり考えにくい。馬の高さは低いし、全力疾走している馬から落馬みたいな状況はないだろうし。
 暗殺とか他の病気説も読んだことがあるけど、吾妻鏡には病名はっきり書いてないんだっけ?
 大泉洋の頼朝について。
 想像以上に良かった。複雑な難しい立ち位置の人物の、リアリティみたいなものはあったよね。侍装束もよく似合ってて、立派な頼朝だったと思います。

(後半戦につづきます)


 

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この記事を書いた人: 正岡
■生涯一腐女子。腐女子の本懐を極める。追っかけ中→小西克幸。市川猿之助。松田龍平。蒼井翔太
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