「ヴィジュアル・プリズン」の感想
TVアニメ「ヴィジュアル・プリズン」2021年放送
一行感想。歌う男性声優。中の人ライブが楽しみ。←結局そこだ。
3つのバンド?アイドル?は全員男で、彼らをとりまく生活の場にも一切女性キャラが登場しない、ある意味で夢設定。そもそも彼らは人間ではなく、その生活感の無さが作品の魅力であり、世界観を支えているのである。(平たく言うとトイレに行かない感)
登場人物に感情移入して、怒ったり悲しんだりするお話の作りではないと思う。
12話では種族や世界の設定を説明しきれていないが、そこも想像の余地があり、説明不足と、もしや意図的なブラインド部分が、謎めいた世界観の助けになっているように思う。
それと歌。毎回新曲のお披露目があり、そこも非常に楽しみだった。ことに第1話と最終話は歌唱シーンががっちり描かれていて、音楽があれば物語や思想はなくても世界は成り立つ。ような気持ちにもなれる。
ハイド・ジャイエ(中の人蒼井翔太)のこと
バンパイアの起源は謎であるが、このお話の発端である「エクリプス」は、いつから歌っているのだろう。長く生きてきた彼らは、どんなことを考えて、どこへ向かっているのだろう。
ハイド(中の人蒼井翔太)は、今まで見たことがない蒼井翔太かもしれない。なぜなら、かわいい男の子でも女の子でもアイドルでもない。ものすごく大人のキャラクターだ。当然、人間の年齢感覚とは違うわけで、長い時間存在しつづけ、歌い続けてきた、その自意識や行動原理のようなものはなんなのか?
脚本も当然考えているだろうけれど、少ないセリフや歌の部分に、その何百年も存在した謎の生き物感は現れているのではないか。まだCD買い揃えてないけど、そこが期待されるところかな。
ライブもそこが楽しみにしたいですね。いつもとは違う存在を歌う蒼井翔太を。