ドラマCD「ワンルームエンジェル」の感想

ドラマCD「ワンルームエンジェル」
2020年8月発売
遅ればせながら。このドラマCD、なんか値段高い(^_^;)と思ったら、2枚組。物語がっつり聞かせます語ります。
一行感想。杉田智和がいくらいい声優でも、いい原作じゃないと、ハマリ役などとは言われない。(これは良きという意味)
これ、原作はコミック作品かな。
コミック作品から起こしたBLCDには、二種類ある。
(1)原作のフキダシやシーン、モノローグ、をそのまま音声化。
(2)コマ割りや余白、絵の雰囲気だけで説明されている部分を、シーンを追加するなどしたドラマ用独自の脚本で。
このドラマCD「ワンルームエンジェル」はおそらく(1)。音声で聞くコミック作品。すいません、原作が手元にないので、はっきりしたことは書けないけど、多分原作どおりのセリフの流れとシーンだろうと思う。
コミック作品は、一番大事なシーンは大コマで、無粋な説明なセリフは入れないから(絵で魅せる)、音声だけだと、あれ?今どこ?てなったりする。それと、これのどこらへんがBLなのか、絵がないとイマイチ腑に落ちないのは、やっぱりコミックは絵ありきだからなのね。
でも、原作ファンにとっては、それで十分だろう。印象的なあそこやそのシーンを再現するだけでいい、文學ものでいうと原文朗読、みたいなものだ。……やっぱり原作本要るな、このCD。
中の人の感想。杉田智和は超安定。30代のもう若くない、さえない底辺の男の役にしては、低音のイケメンボイスで、そういう意味ではやっぱりこれってBLなんだわ(〃▽〃)て思う。CD買うお客さんは女性。
天使くんは蒼井翔太。初聞きの時、おっ?(≡゚∀゚≡)ってなったわ。原作の絵柄の雰囲気とも合ってて、いやこれは合ってるんじゃなくてあわせてるの。なんかあれだ、蒼井翔太のBLCDの展望を感じる良い役だわ。
このお話は杉田30代男視点だから、杉田の芝居を軸に、読者(CD視聴者)を物語にひっぱっていく。つまり天使くんは、杉田30代男から見た存在で、彼からはこう見えているという天使像を蒼井翔太は演じているのね。なにやらふてぶてしく、かわいげはないのはそういうことだ。後半、「僕は」という部分が出てくるので、そこも聞き所かな。原作本の絵を見ながら聞きたいな。
蒼井翔太を貶す向きの感想も見たけど、そういうのはだいたい、他に天使役をやってもらいかった声優がいる人の未練だから、気にしなくていい。