バードスクランブル
正岡

おたくな奥様快楽通信

夜ごと蜜は滴りて

2008年02月27日
↑小西克幸/BLCD 0
BLCD
「夜ごと蜜は滴りて」2006年発売
(「夜ごと蜜は滴りて2」2009年発売はこちら

ミステリー☆☆☆
エロ☆☆☆☆
ですます体☆☆☆☆
声優 小西克幸×野島健児

 さっそくですがネタバレ感想です。

 小西さんのBLを立て続けに食した感想をまずここで。スーツ着た役、よく似合いますね。というより目下そういうお役で期待されてるんだと思いますが、背の高い、体格の良い、オトナなオスみたいな感じがとにかくほんとにハマってる。BLや少女マンガの世界にとって小西さんのお声は、セクシーな大人なオトコ、保護者みたいな男の人、でもちょっとアブナいオトコ、なイメージなんですね。だけどたまにはぶっ壊れた役、冷血漢の悪役、凶暴な役も聞いてみたくなる。そういうお役も来ないかな。まったく私は欲張り者だな。

 さて、初めてBLを手に取る方にとって、これはBLらしいお話かと思う。主演のお二人の役柄も設定も。物語は2枚組CDに収録で、ややこしい舞台や人物の背景や筋立ても十分すぎるくらいしっかり語られていると思います。
 特に、物語が最後までヒロイン視点に固定されていて、相手の男の真意がまったく読めない構成はおもしろかった。
 ただ、私は欲の深い人なので、実はちょっと不満が2つある。
 ひとつは、モノローグで心理描写を解説しすぎる台本。もうちょっと視聴者の耳や読解力を信じて欲しい。言ってることと考えていることが違っている場合、小説や台本では活字だけではわからないかもしれないが、役者の演技ならそれは出せるはずだ。ト書きが全部モノローグみたいで、そこはなんだか邪魔だった。それにこんだけ長い収録時間があればセリフの流れで真意は読めるはずだ。
 もうひとつは、原作本を全然知らないという失礼を前提に勝手なことを言わせていただくけれど、この作品てもっと怖い話じゃないかと思うんだけど、このCDの印象はあまり怖くなかったな。ヒロインは愛を得た代償に、男に地位も家族も財産も全部とられてしまう話だ。あんなに嫌っていた父親と同じように思考停止に陥ってしまっているのでなんの疑問も抱いてないのが、このCDの最終トラックの中身だ。
 話のまんなかあたり、ヒロインが男の本性に気付くあたりはけっこう怖かった。相手の男が怖そうでも凶悪でもなく淡々としているだけに、わけのわからない不気味さはあった。
 ただ、お話そのものもふしだらでエロいはずだけど、このCDそのものはそこまで病んでいるとは思えないのはエロが弱いのかな。いや、あんまりやったらBL商品にならない(^_^;)という問題はあるんだろうけど、野島さんのファンが「お願いもうやめて」と泣くくらいはやってと思う。
(2008.2.27)

(2009.6.11)一年後に書く感想。9月に続編が出るそうなので、復習。
 実は私、この作品は上記の感想を書いてから、一度も聞いていませんでした。開封後3回通り聞いて、そのあと書いた感想が上のやつです。今まで一度も聞かなかったのは、当時はあまり自覚がなかったのですが、今はその理由がわかります。
 私、クールなSとですます体が萌えない(>_<) この人気大作が、実は悲しいことにストライクゾーン外だったのです。
 腐女子は好き声優ならBLならなんでもいいわけではないのです。小西作品ならなんでもいい、というのは嘘ではないですが、同じ声優で同じような役どころでも、意外なところで萌えポイントが分かれるということはあります。

 改めて感想の追記。
 全編ずーっと和貴視点で、ずーっと語りのモノローグが続く。2枚組の長いドラマを和貴の心の声と、和貴の視界に入ってくる人、言葉、情景で読んでいく構成だ。だから物語のブラインド部分が多く、和貴が見てないものは読者にも見えないし、和貴が理解できないことは読者も理解できない。その最たるものが深沢だ。深沢が何を考えて動いているのかなんて、最後の最後までわからない。最終トラックで一応説明はあるけれど、読者にはそれが果たして真実かどうかは客観的にはわからない。
 この話はそこがおもしろいのである。
 この最初から最後までわからない人・深沢を演じているのが小西さんだ。私は最初によそさまの感想をいろいろ読んだとき、小西の演技に愛がないという批判?を読んだ覚えがあるけど、それは一人称ドラマの読み方を外している。この役は、深沢自身が何を考えているかじゃなくて、和貴の目にどう映っているかを演じている。結末が「あなたを愛しています」でも、お話を遡っても、和貴にわからなかった愛などシナリオのどこにも書かれていないし、和貴(読者)にわかるようには演じられていないのは当たり前である。(だから愛が感じられないという感想は正しい。)
 でも深沢Sも濡れ場でずーっとクールなわけではないので、セリフ以外で本音のようなものが見つけられるかも。とくに最後の方ね。私は恥ずかしいからえっちシーンあまりちゃんと聞けてないのですが(^_^;)
 それと圧倒的に多い野島@和貴のモノローグだけど、私は最初はちょっとここまでの説明はいらんなあと思ったのです。でもはっきりとセリフやモノローグに出して言わないと読者に正確に伝わらないものもあるかもしれないから、これでいいのかもという気もする。和貴は複雑な人だから。

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この記事を書いた人: 正岡
■生涯一腐女子。腐女子の本懐を極める。追っかけ中→小西克幸。市川猿之助。松田龍平。蒼井翔太
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