盛綱陣屋/雷船頭/ 弁天娘女男白浪 の感想
2019年03月11日
三月大歌舞伎(夜の部)
近江源氏先陣館 盛綱陣屋(もりつなじんや)
雷船頭(かみなりせんどう)
弁天娘女男白浪(べんてんむすめ めおのしらなみ)
観劇日/2019年3月4日(月)歌舞伎座
猿之助様が弁天小僧と聞いて!
一行感想。男に戻ってからの弁天猿之助がかわいい。なぜだ!不良のくせに!
私はだいぶ前に、巡業公演の弁天亀治郎を見たことがあります。ええと、今調べたけど(この記事とこの記事)、2008年7月だから、ざっと10年ほど前。府中かどっかだったかな。がんばって2回見てますね。
当時、猿之助32歳。実年齢よりも若く見えて、見た目キュートなんだけど、ガラ悪い野郎。という印象だったかな。
今年のは、あれから10年たって体も経験値ももちろん違うわけなんだけど、女の姿よりも、男に戻ってからが何だかかわいかったのは何故だろう。なんだろ?世間や育ちが悪いんじゃない、生まれつき天使のようにワルくてかわいい? 啖呵切るとか憎まれ口叩くのも、刺さってくるようなリアルさもあって、チンピラかわいい。
そして、花道を引き上げてくる弁天猿之助と南郷幸四郎。カツアゲ失敗してフテくされとっとと帰るかというと、いつまでも花道でいちゃいちゃ。かわいい。実はここも大事な見所なのね。菊之助と南郷の特別な仲(〃▽〃)BL的な意味で。私はこれは誰だったかTVか本の解説とかで見知ったことで。弁天猿之助は南郷幸四郎の肩をつん(〃▽〃)とかして、かわいくてわかりやすい。以前見た巡業のときもこんな感じだった。(巡業のときは南郷亀鶴だった。)
あれ?音羽屋のは、ここどうだっけな。と思って録画探した。菊五郎の昭和48年、菊之助2000年ごろのとか、いくつか録画あるけど、ここの花道のやりとりは、兄ぃだの兄弟分とはいってるけど、もっとさらっと流してるかんじ。でも相手俳優によっても微妙にセリフ違ってたりするので、その場の雰囲気とかもあるのかも。現菊之助と現松緑で、南郷松緑はベテラン南郷よりやさしい感じだったし。
中村屋の録画がない(-_-;)
弁天小僧はいろんな人がやってるし、その度に5人も面子もいろいろなので、上演や放送があるたびに見たい。
今日の私の席は1階二等席最前列中央よりちょっと右寄り。
歌舞伎には、絶対に花道が全部見える席でないとだめな演目、というのがあって、弁天小僧もそれ。花道でいちゃついてるのもそうだけど、特に白波五人男が勢ぞろいする場面では花道の上に並ぶので、これが見えないと何しに歌舞伎小屋に来たかわからない。
稲瀬川勢ぞろい。花道から登場するところ、一人一人出の音楽(テーマ曲)が違う。音楽だけで、
キタ—————(゚∀゚)—————!!!!!
てなってると、傘開いて花道に出てきて、傘をぐるんと担いて、腰を割ってばしっと見得。←一人一人ポーズが違う。菊之助は元気いっぱい。駄右衛門とかは傘をぐるんとかしなかったと思うが。
傘、着物の柄、手ぬぐいの小物使い。ひとりずつ違う。
そして花道いっぱいに5人並んだところで、一斉にくるっと客席向く。私は、この場面が特に好き。
そしてずらずらとやっと舞台中央に出てきて、一人ずつ名乗って行く。
何度見てもわくわく。かっこええのう(〃▽〃)
この演目は、その後の時代劇や子供向け作品にも多大な影響を与えた作品なので、特に戦隊ファンの人は一度は見ましょう。映像でいいから。
アンドロメダ瞬がなぜ男の子なのか、についても日本人が誰も疑問に思わないのは、歌舞伎などの文化的下地があるから、と私は思うんです。
近江源氏先陣館 盛綱陣屋(もりつなじんや)
雷船頭(かみなりせんどう)
弁天娘女男白浪(べんてんむすめ めおのしらなみ)
観劇日/2019年3月4日(月)歌舞伎座
猿之助様が弁天小僧と聞いて!
一行感想。男に戻ってからの弁天猿之助がかわいい。なぜだ!不良のくせに!
私はだいぶ前に、巡業公演の弁天亀治郎を見たことがあります。ええと、今調べたけど(この記事とこの記事)、2008年7月だから、ざっと10年ほど前。府中かどっかだったかな。がんばって2回見てますね。
当時、猿之助32歳。実年齢よりも若く見えて、見た目キュートなんだけど、ガラ悪い野郎。という印象だったかな。
今年のは、あれから10年たって体も経験値ももちろん違うわけなんだけど、女の姿よりも、男に戻ってからが何だかかわいかったのは何故だろう。なんだろ?世間や育ちが悪いんじゃない、生まれつき天使のようにワルくてかわいい? 啖呵切るとか憎まれ口叩くのも、刺さってくるようなリアルさもあって、チンピラかわいい。
そして、花道を引き上げてくる弁天猿之助と南郷幸四郎。カツアゲ失敗してフテくされとっとと帰るかというと、いつまでも花道でいちゃいちゃ。かわいい。実はここも大事な見所なのね。菊之助と南郷の特別な仲(〃▽〃)BL的な意味で。私はこれは誰だったかTVか本の解説とかで見知ったことで。弁天猿之助は南郷幸四郎の肩をつん(〃▽〃)とかして、かわいくてわかりやすい。以前見た巡業のときもこんな感じだった。(巡業のときは南郷亀鶴だった。)
あれ?音羽屋のは、ここどうだっけな。と思って録画探した。菊五郎の昭和48年、菊之助2000年ごろのとか、いくつか録画あるけど、ここの花道のやりとりは、兄ぃだの兄弟分とはいってるけど、もっとさらっと流してるかんじ。でも相手俳優によっても微妙にセリフ違ってたりするので、その場の雰囲気とかもあるのかも。現菊之助と現松緑で、南郷松緑はベテラン南郷よりやさしい感じだったし。
中村屋の録画がない(-_-;)
弁天小僧はいろんな人がやってるし、その度に5人も面子もいろいろなので、上演や放送があるたびに見たい。

今日の私の席は1階二等席最前列中央よりちょっと右寄り。
歌舞伎には、絶対に花道が全部見える席でないとだめな演目、というのがあって、弁天小僧もそれ。花道でいちゃついてるのもそうだけど、特に白波五人男が勢ぞろいする場面では花道の上に並ぶので、これが見えないと何しに歌舞伎小屋に来たかわからない。
稲瀬川勢ぞろい。花道から登場するところ、一人一人出の音楽(テーマ曲)が違う。音楽だけで、
キタ—————(゚∀゚)—————!!!!!
てなってると、傘開いて花道に出てきて、傘をぐるんと担いて、腰を割ってばしっと見得。←一人一人ポーズが違う。菊之助は元気いっぱい。駄右衛門とかは傘をぐるんとかしなかったと思うが。
傘、着物の柄、手ぬぐいの小物使い。ひとりずつ違う。
そして花道いっぱいに5人並んだところで、一斉にくるっと客席向く。私は、この場面が特に好き。
そしてずらずらとやっと舞台中央に出てきて、一人ずつ名乗って行く。
何度見てもわくわく。かっこええのう(〃▽〃)
この演目は、その後の時代劇や子供向け作品にも多大な影響を与えた作品なので、特に戦隊ファンの人は一度は見ましょう。映像でいいから。
アンドロメダ瞬がなぜ男の子なのか、についても日本人が誰も疑問に思わないのは、歌舞伎などの文化的下地があるから、と私は思うんです。
盛綱陣屋(もりつなじんや)
タイトルは見たことがあるけど、見るのは初めてo(^-^)o
仁左衛門様も久しぶり。そういえばツイッターとかで、沢瀉屋ファンは松嶋屋や音羽屋は好きじゃないだろう、みたいなことを言われていたりしたけど、そんなことないですよ。貧乏人は予算の上限というものがあって、どうしても優先順位で猿之助になってしまうだけのことで、猿之助が好きになればなるほど、他の歌舞伎も見たくなるし。そういう意味で歌舞伎役者の順列組み合わせのバリエーションは、ありがたいですね。
「盛綱陣屋」は元は人形浄瑠璃、ということは江戸時代初期からある古い演目。
登場人物紹介、状況説明、心理描写など、だいたい義太夫が語ってくれるので、ちゃんと聞いてれば話はわかるはず(^_^;) 江戸時代レベルの古文体だから、源氏物語よりも絶対わかりやすい…はず(^_^;) ……私は半分くらいはヒアリングで理解したぞ、初めてだけど。
そしてクライマックスは首実検。 歌舞伎で首実検のシーンが出てきたら、それは偽首。というのはわかっているけど、首を見た仁左衛門の顔でもそれははわかる。いやまて?じゃ子供は?
そして後から銃を持って現れた左団次は一体何を???
お話はわかっていても、意外な展開で面白かったです。どうなるんだろう?と思って、客席も緊張感を持って仁左衛門に注目していた。
でも子供が死ぬ芝居だからそこはどうもあんまりしょうがないけど。
雷船頭(かみなりせんどう)
幸四郎回。
鷹之資ってだれだっけ?「天王寺屋」ああああああわかった。
すっきりとイケメンな幸四郎が船頭。鷹之資は空から落ちてきた、ちょっとかわいい雷さん。
今月夜の部は、雷船頭と弁天小僧の配役が日替わり。どっちも見たくて悩ましい(〃▽〃)
タイトルは見たことがあるけど、見るのは初めてo(^-^)o
仁左衛門様も久しぶり。そういえばツイッターとかで、沢瀉屋ファンは松嶋屋や音羽屋は好きじゃないだろう、みたいなことを言われていたりしたけど、そんなことないですよ。貧乏人は予算の上限というものがあって、どうしても優先順位で猿之助になってしまうだけのことで、猿之助が好きになればなるほど、他の歌舞伎も見たくなるし。そういう意味で歌舞伎役者の順列組み合わせのバリエーションは、ありがたいですね。
「盛綱陣屋」は元は人形浄瑠璃、ということは江戸時代初期からある古い演目。
登場人物紹介、状況説明、心理描写など、だいたい義太夫が語ってくれるので、ちゃんと聞いてれば話はわかるはず(^_^;) 江戸時代レベルの古文体だから、源氏物語よりも絶対わかりやすい…はず(^_^;) ……私は半分くらいはヒアリングで理解したぞ、初めてだけど。
そしてクライマックスは首実検。 歌舞伎で首実検のシーンが出てきたら、それは偽首。というのはわかっているけど、首を見た仁左衛門の顔でもそれははわかる。いやまて?じゃ子供は?
そして後から銃を持って現れた左団次は一体何を???
お話はわかっていても、意外な展開で面白かったです。どうなるんだろう?と思って、客席も緊張感を持って仁左衛門に注目していた。
でも子供が死ぬ芝居だからそこはどうもあんまりしょうがないけど。
雷船頭(かみなりせんどう)
幸四郎回。
鷹之資ってだれだっけ?「天王寺屋」ああああああわかった。
すっきりとイケメンな幸四郎が船頭。鷹之資は空から落ちてきた、ちょっとかわいい雷さん。
今月夜の部は、雷船頭と弁天小僧の配役が日替わり。どっちも見たくて悩ましい(〃▽〃)
