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正岡

おたくな奥様快楽通信

「縄文 1万年の美の鼓動」を見てきた

2018年08月30日
神社仏閣名所旧跡 0
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東京国立博物館特別展「縄文 1万年の美の鼓動」

2018年7月3日〜9月2日
東京国立博物館平成館

 もうじき終了。なんとか間に合った☆

 日本全国から、縄文期を代表する数々の貴重な、有名な、教科書や資料集などで見たことがあるような縄文土器が、トーハクに大集合。

 一行感想。学校で習ったはずだけど、縄文とはなんなのか?


 私が学校で習った「縄文時代」はそれは半世紀も昔のことで(^_^;)、文明以前みたいなイメージだったかと。はじめ人間ギャートルズが、土器で煮炊きしてるような。←そんなこと教科書に書いてなかったと思うけど(^_^;)、漁労採取縄文文化が進化して稲作農耕弥生文化になった的な、そういう偏見に近い印象を漠然と抱いていたと思う。
 最近の発掘研究で、「縄文時代」についての文化性や暮らしなどが明らかになっている。それを発掘されたブツを直に見て確かめられる企画展なのである。

 歴史の勉強は、たとえば「奈良時代」とか「平安時代」のように、政権所在地?ごとに時代を区切って、つまり政権交代の流れで理解している。
 ただ「縄文&弥生」については、そういう括りではない。出土品から推定される文化や生活様式のようなものだと思う。

 「火焔土器」。教科書にも載っているが、実物は想像以上に大きい。大きさといい、形といい、どう見ても実用品じゃない。使えないものをわざわざ作った動機はなんだろう?火焔といわれるこの形は何を象徴しているのか?なぜ容れ物の形をしている? この土の塊でなんらかの価値観(信仰とか権威とか)を共有する村々の連合体、もっという国のようなものがあったのだろうか。
 それから土偶。ムーなんかでもよくお見かけする「遮光器土偶」。初めて見た。これがそうなんだ。意外と大きい。これも子供のオモチャじゃなよね。
 土偶で思ったのは、ヒトガタのやつはデフォルメが進んでいて、元々人間なのかもわからないような形と装飾をしている。でもイノシシ、猿、犬などはリアルで、ひと目でイノシシとわかる。だから、つまり、ヒトガタ土偶の前衛アートなような造形は、わざとなのね。リアルにつくっちゃいけないのかもしれない。ヒトガタはわりと近代まで呪いだの身代わりの道具だった。現代でも人形はリアルなやつはキモチワルイといわれるのは、魂が宿る容れ物だと思われているからだ。おそらく古代に遡れば遡るほど、人の生死にかかわるような重要なものだったんだろう、と私は想像するわね。

 日本の始まりは、国家の成立は大和朝廷あたりから、と漠然と思っていた気がするけど、畿内政権以前の関東東北が無人の森だったかというと、それは違う、というのが「縄文展」で確実に理解できる。昔、まちがったイメージを抱いていた私はごめんなさい。
 人工物を作る、文化的に成熟するということは、その分暮らしも豊かだったということで、食える分だけ人口も多かったはずだ。人が集まれば、村も国になっていっただろう。日本の始まりはもっと古いのではないか。
 そんな縄文展の感想です。

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この記事を書いた人: 正岡
■生涯一腐女子。腐女子の本懐を極める。追っかけ中→小西克幸。市川猿之助。松田龍平。蒼井翔太
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