BLEACH 感想

「BLEACH」久保帯人著

 コミックス一気読み。73巻までの感想。
 秋に最終刊74巻が出るそうなんだけど、その部分はあとで加筆します。

 BLEACHという作品を知ったのは、私の場合、多分アニメだと思う。
 少年ジャンプもアニメからも興味を失っていた頃だと思う。記憶がはっきりしないのは、息子が見ているのを横で見ていた程度のことで、武装練金とごっちゃになっている部分もある(^_^;)ので、多分放送序盤のころだろう。でも毎週ちゃんと見ていたわけではない。
 BLEACHが気になる作品になったのは、小西克幸ファンになってからだ。出演歴を調べていて修兵/啓吾役で出ていることを知り、そういえば息子が毎週留守録かけていたことを思い出し、見始めたわけなのだが、当たり前だけど格闘技マンガなのでバトルのお当番回が巡ってくるまで修兵はもちろん主人公だって出番はない。そんなわけで地味に見続けることになったが、根本的に世界観がわかってないし、どのキャラが思い入れあるわけでもなかった。とりあえず劇場版は全部見た。イベントDVDは中古で買った。修兵のキャラソンと、声優が主題歌カバーしたブリコン。あと主題歌集CDも買ったかな。ああ、ゲームも買ったな。
 つまり私はただの小西克幸ファンでしかなかった。
 いまごろだけど、初めて原作本を読んで、BLEACHの作品世界を探訪する。





ルキアか?織姫か?
 作品全体のことは後回しで、前々から気になっていたことはこれ。
 私がアニメBLEACHを見始めたのは護庭十三隊が出そろったあたりで、正直誰が誰なのか全然わからない(^_^;) 次のアランカル編あたりで死神サイドの組織構成などがわかってきた。(原作読めよ(^_^;))
 その頃は、BLEACHもコミケットあたりでも大ジャンルを形成していて、身近にもファンは大勢いた。その時の印象なんだけど、織姫はBLEACHの女性ファンには人気がなかった。あくまで私の知ってる範囲のことで、少年ジャンプ読者全体はどうだったのかはわからないけど。
 それで、読者や視聴者がどう受け取るかはともかく、作者はどう考えていたのだろう?というのは原作読むにあたって、もっとも気になっていたことのひとつだった。
 作者は誰をヒロインに考えていたのだろう?
 私がちょっと意外に思ったのは、ルキアが一番最初に登場する女キャラだったことだ。次に出てくるのは妹二人。ここまでが第1話。ここで一護は死神になってしまう。
 織姫は第2話の最初の登場キャラだ。第2話は一護の高校生活の場を説明する回で、ここでたつきは織姫と同頁に出てくるが、意外に絵が大きく、織姫よりも大きい。
 少年ジャンプなので、恋愛は作品の目的ではない。だから誰がヒロインだと最初から意識して書かれてない、というのはあるだろう。いろいろな女の子が登場して、主人公とともにさまざまにお話をつづっていく流れ、だと思う。
 男女関係も一対一じゃない。ルキアについては、恋次や朽木の存在が最初から出てくる。カイエンとの昔語りもある。これは一護とルキアの一対一の関係を避ける狙いがある。一護とルキアは共有する体験や感情のようなものが多いが、それは恋愛関係を暗示するものではないのだと。ルキアにとって、一護だけが特別な男ではない、と作者はいいたかったのだろうか。
 そこで?アランカル編では織姫がヒロインポジションに立つ。彼女はここでなぜかいきなり選ばれた存在になって、今度は一護は織姫を助けに行く。織姫になぜこんな力がそわなっているのか、読み終わったあとでも全然覚えてないが。
 ただアランカル編で一護と織姫の恋愛を描いているかという、それは違うと思う。織姫が一護が好きで、ルキアにヤキモチを妬いているのは前々から出てくるが、一護の方は描写されてない。しいていえば、織姫の人格に執着していたウルキオラは、それは恋愛だったのかもしれない。
 ……と書きながら今気付いたんだけど、硬派を気取る男主人公は、女から惚れられることがあっても、自分から好きだとは言わないものだ。過去の少年マンガはたいがいそうで、恋愛話になるとなぜかストーリーが突然ヒロイン目線になって、「○○くんが好き」とか言い出して、読者である私は「知ってるよ…そんなことは連載第一回から…」なんて思ったものだ。ウルキオラの言動は、自分からは何も言えない言ってはいけない男主人公を代弁していたのかもしれない。という気がしてきた。

目が縦に大きい女は美しくない
 さて、BLEACH73巻まで一気読みの感想。
・人物絵が超きれい。
・キャラクター設計が超すてき。
・世界観がよくわからないけどファンタジーだからまあいいや。

 キャラクター個々のエピソードにいろいろ魅かれるものがある。漫画家は物語作家であるから、それはあたりまえ。
 少年ジャンプの漫画家は男の絵が上手く、魅力的でなくてはならない。BLEACHは登場人物も多いので、おっさんから少年までさまざまな個性を描き分けて、目元アップだけでも誰なのかわかるくらい、個性がくっきりはっきりしている。とにかく絵が男前で、それだけで読む価値がある。ストーリーが謎の展開をしても、絵がいいだけで最後まで読めるというものだ。
 ひとつ不思議なのは、男キャラの中で、一護の顔だけは途中まで不安定な印象を受けるんだけど、それはなぜなんだろう? 脇でもアダルトなキャラは最初からばりっと立体的に男前で、その見た目の印象は連載が進んでもあまり変わらない。しかし一護は何か造形的なこだわりでもあったんだろうか、チャドがこんなに劇画調なのに、一護はずっとヒラメ顔だったり。
 女の子キャラについては……目が横に長い?リアル寄りの造形のおなごは、存在感があって、一度見て名前まで覚えられるくらい印象深い。しかし目が縦に大きい女の子は何故が全然美しくない。特に脇の脇のぶりっこ系はハンコで押したように見分けがつかない。
 目の大きい顔ってバランス難しいですけど、リアルと萌えの融合はあまりうまくいってるようには思えない。織姫の敗因は、もしかしてここらへんに?(^_^;) でもルキアも微妙なバランスで、ときどきそれが崩れていることもある。つまり、マンガ絵は記号なので、その意図するところが正しく読者に伝わらないこともあるのだ。

布津姫死ね
 かわいい女の子を描きたい、というのは男絵師みなが持っているロマンなのかもしれない。
 男のいう「かわいい女の子」というのは、ほとんどの場合「俺好みの外見」という意味だ。少年ジャンプの格闘技マンガの中では恋愛などは瑣末な問題である。恋愛に頁を割くゆとりもなく、ヒロインの魅力は主に外見だけで十分足りる(^_^;)というのは私も否定はしない。
 でも、女性読者はそれは納得しない。恋愛に踏み込むと、そこでバトル脳から恋愛脳に切り替わって、女の自我が自己主張するのだ。
 外見がかわいくて、胸が大きくて、性格もやさしくて、ちょっと天然ちゃん、なんていかにも女性読者の地雷キャラだ。作品読まなくても、これは布津姫死ね(日出処の天子参照)コースだとわかる(^_^;)
 若くて美しくて心根がやさしい、誰からも愛される女がなぜ地雷なのか?
 これは北斗の拳のユリアの時もひっかかった謎だった。誰にでも愛される女というのは、つまり読者にとっての最大公約数であり、まちがってるヒロインだとは私も思わない。BLEACHを読んで少し回答が見えてきたような気がする。
 BLEACHには、美人で胸が大きくて髪が長い女性キャラは他にもいる。しかもちょっと天然ちゃんでもある。松本乱菊は織姫より性格はちょっと悪いかも。このキャラが地雷にならないのは、市丸ギンとエピソードを補完しあっているからだ。つまり単に外見がエロい記号をそなえているだけで、市丸をどう描くかにかかわってくるので、恋愛脳では読めないキャラなのだ。
 私の思うに、女の考えている恋愛は、好きや親密度ゲージがMAXになることだ。熱き魂の兄弟達よ!などといったらそれはもう恋愛の領域にほかならない。
 でも男の考えているのは、恋愛対象となるものは最初から決まっている。犬や男やブスは対象外なので、どんなに好きあって尊敬しあっても恋愛にはならない。女にはこの選別が理解できない。たぶん、なぜ織姫なのか、理解できない読者には未来永劫理解できないのだと思う。

 私も、正直誰がヒロインなのかというと、やぱり話の発端から主人公と深くかかわってしまったルキアが自然な流れだろうと思う。もっとも、少年ジャンプだから恋愛にはふみこまないで当たらず障らずの関係のまま終わるだろうと思ってもいたけど。そしたらアランカル編であれっ?ってなって、長い連載の中で方針が変わることもあるよね、織姫をヒロインとして何か設定上の重たいものを背負わせる気なのかな。と思ったら愛染に突然もう要らんいわれて、あれっ?(^_^;)
 少年ジャンプにおけるヒロインとは、むずかしいものですな。

 つづく。

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