訃報デビッド・ボウイはスターマンになった のつづき

ゴブリンの王様
デビッド・ボウイの訃報はどこでも大きな扱いで、ほんとにそんなに偉大な人なの?有名な曲って何?みんな知ってる?って疑問に思うかもしれない。
はっきりいって、代表曲は何とか言われても、それは長年のファンでも答えに窮する。ヒットチャートを席巻するとか、そういう立ち位置じゃなかった。だから代表曲には日本でCMで使われたことのある「Heroes」「Starman」あたりを挙げておくかな、でも私は他の歌が好きだけどね、とかそんなかんじです。
比較になるようなものじゃないけど、私も好きなバンドで「KISS」。「デトロイトロックシティ」とか「ロックンロールオールナイト」とか、KISSといえばああいう曲、いい意味でも悪い意味でも昔からイメージは変わらない。本人たちのポリシー、あるいはそれがファンの求める形なのかもしれない。
ボウイはそういうミュージシャンじゃない。新しいアルバムが出るたびに、違うデビッド・ボウイだった。服や髪の色、歌…私は音楽のことはよくわからないが音も変わる。変な例えだけど、漫画家でいうと新作描くたびに絵柄が変わるようなかんじ。ついていくファンは大変(^_^;)
でも、流行や大衆の好みに合わせて変化していくのとは違う。
大衆に迎合できるなら、もっと万人受けのヒットメーカーだったはず。
いろんなミュージシャンがボウイにあやかったり影響されたと語るのは、何か表現者的な立場からのものなんだろうなと思う。アーティストやミュージシャンにとって、レコードが売れればいい、というものでもないようなのだ。
ボウイは表現者として、役者の顔もある。
映画で見た
wikiを見ると、いろんな映画に出てるんですね。これは知らなかった。
私が見たことがあるのは「地球に落ちてきた男」「ジャストアジゴロ」「戦場のメリークリスマス」「ラビリンス」だけだわ。
「地球に落ちてきた男」を見たのは、確か公開当時だと思う。田舎娘だった私は、わざわざ電車で1時間かけて名古屋まで行った。劇場で一度見たきりで、内容はあまりよく覚えてないですが、現実のデビッドボウイと何か重なって見えて、やっぱりこの人は宇宙人だったんだわ。そんな映画だったと思う。
「戦メリ」も公開当時、映画館で見た。立ち見だった(^_^;) 世代的に私は大島渚の映画というとこれ。これを見て「舶来=かっこいい」「国産=ださい」みたいなイメージ、特に映画について抱いていた印象が変わったわ。大島監督が「映画は女性がいい男を見に来るもの」みたいなことを公言していた。映画的に圧倒的な力があって、映画見た!な満足感はあるのでおすすめ映画。
「ジャストアジゴロ」「ラビリンス」は私はTVで見たのかな?(字幕だった)
「ジゴロ」は鬱映画だったと思う。ディートリッヒのジゴロ連隊のとこはとってもステキだったけど。
「ラビリンス」はわりと近年、青円盤で買いました。(すいませんね、あたしのMacBookではBlu-rayはちゃんと再生できません。本編はとりあえず見られるけど、メニュー画面とか表示されないのでこのアプリには金は払えません)TVで見た記憶はあっても内容を全く覚えてなくて、あとから円盤見て、確かにひねりも何もないお話だからそりゃ思い出せないわけだ。この映画は、パペットの操演が見どころだと思う。それとボウイの魔王様コスチューム。ファンタジーゲームに出てくるような。
私はこの映画を初めて見たとき、もうちょっと若い時に撮ってもらいたかった、という感想を抱いた。(多分これは40手前くらいだと思う。)でも今見ると、それは間違いだとわかる。この役は偉大なる大魔王ではなくて、女の子が魔が差した程度のことにつけ込むゴブリンの小悪党的な王様。女の子の本の中の文言くらいで引っ込んでしまう程度の。だから美しくてはいけないのである。
途中、ヒロインの女の子がドレスを着て、仮面舞踏会のような場面がある。私のうろ覚えでは、てっきりボウイ王様とダンスシーンがあったと思い込んでいた。でも実はそんなシーンはない(-_-) ボウイ魔王様をステキと思っているのは画面のこちら側にいる我々だけで、画面の中の女の子はそんなことちーとも思ってない。すてきなドレスにも舞踏会にも未練はない。
多分に全年齢映画なので、悪の象徴?(人間じゃないもの)に魅かれるような場面はあってはいけないのかもしれない、倫理的にあるいは宗教的にも。
魔王の方は女の子に気がある。女の子の口から出てくるささいな愚痴を真に受けて「君の言う通りにしてやったのに」と怒り出す。
それでラストシーンなんだけど、なんで家の中にみんないるの?(^_^;) 画面にぎやかくして終わりたいのはわかるけど、この子だいじょうぶ?(^_^;) そこは納得いかん。
最後にこれ↓。このCMは日本でもやったと思う。見た覚えがある。