描くのは愛

「描くのは愛」剛しいら著

 電子版の新装版を購入。

 一行感想。実は…表紙の印象と内容は全然違う。そもそも版元レビューも何言ってるのか意味わからない。タイトルも意味不明。でも読み始めたら面白くて、一気読み。

 はっきりいってこの先生は多作だけあって、大当たりに遭遇するのはなかなか難しい。中身のあるお話で強い印象が残って本を読んだ感はあるが、自分の萌えBLポイントとは微妙に違うんだと思う。
 このお話は、BL抜きでも面白かった。
 贋作絵師青年×画廊で働く青年(主人公)の物語。名作絵画、それの贋作、アートディーラーなど、制作や売買などの絵画を取り巻く世界のお話だ。
 はっきりいって、ちっともHな話じゃない(^_^;) どこでHしたか思い出せないくらい、Hはどうでも良かった。でも一気読みしちゃいましたよ。

 話の筋道は3つくらいある。
(1)主人公は贋作を依頼する。それも丸コピじゃなくて、現実には存在しない(はっきりいうと未完成の)作品を描けという注文だ。それは、父と一緒に行方不明になった絵画を探すため? 贋作がどうして行方不明の絵の探索になるのか?
(2)アクの強い登場人物たち。贋作絵師青年は、父親も贋作陶芸家?で、親子で買い取ったペンションを工房として暮している。その生活感がなんだか面白い。主人公も複雑な家庭環境で、病気の母は入院中。十代のころからストーカー女社長に悩まされている。
(3)注文の贋作作品について、それはいったいどんな絵なのか? 若くして亡くなったという伝説の画家について、資料や現存する作品から掘り下げていく。

 BLらしいエロじゃなし、恋愛も話の主軸じゃない。だけど(2)の特に贋作工房の生活や贋作親子たちのかっとんだ言動が、いきいきと何やらリアル……手にとって形のわかるような現実感があって、そういうシーンや会話の積み重ねがラブな気持ちにつながっていくのかな。読みながら贋作絵師青年が好きになる感じで。
 (3)の部分は、まるで美術探訪のドキュメンタリーみたいで、なんかぐーっと好奇心を引っ張られるのを感じた。主人公たちとは直接関係ないけれど、背景が凝った設定に作り込まれているから、贋作絵画という読者にとって異次元の題材でもうすっぺらく感じないのだと思う。
 それで(1)行方不明の父親と絵の探索については、ここの結末は父親の件だけはもやっと、なにかすっきりしない。

 ただ、主人公たちは当然として、贋作父までハッピーエンドになってるので、まあいいか(^_^;) 良い幕切れだと思う。

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