四代目市川猿之助襲名披露公演「将軍江戸を去る/口上/黒塚/楼門五三桐」

 四代目市川猿之助襲名披露公演。7月の夜の部です。
 お金さえあれば、もう一回ヤマトタケル見たいくらいなんですが、ちょっと無理(^_^;)
 貧乏なのでお金は使うまいと誓って行ったのに、舞台写真4枚も買っちゃった(^_^;)<<2000円也。

黒塚
 今月の猿之助の襲名公演用の演目。しかも初役。
 前の猿之助も襲名時にこれを演じている。といってもその時は当時の猿翁(現猿之助の曽祖父)が踊るはずだったが、代役で猿之助が舞台に立ったといういわくつきの演目だ。wikipedia参照。新猿之助としては避けて通れない道であり、初役を襲名公演にぶつけてくるなんてけっこう大胆な試みかもしれない。
 私は「黒塚」はTV放送で見たことがあるような気がするけど、ダイジェストだったかも。あまり良かった面白かった印象がない。タイトルだけは有名だけれど、どんな内容なのか知らない。だから全く予習しないで見に行った。
 「黒塚」は猿翁十種のひとつで、舞踊劇なのだ。
 舞踊劇は正直いって敷居が高い。おもだかの舞台というと、派手で見栄えが良く、動きの多い、見て面白い出し物を連想するけれど、「黒塚」は違う。舞踊は言葉で説明するようなものじゃない、見て感じるものだ、と私は思う。だからどんな内容かと言われると、説明がむずかしい。
 ……正直な感想。猿之助が踊り始めるまで眠かった……(^_^;)
 でっかい三日月とススキの野っ原。老婆が舞う。しかし正体が露見して、荒れ狂う鬼となって山伏らに襲いかかる。
 見終わったあと、何か釈然としないものを感じながら、まず「黒塚」について調べてみた。元は能「黒塚」で、それを歌舞伎舞踊にしたものらしい。題材になったのは奥州安達原の伝承だ。伝承にはさまざまなバリエーションがって、「黒塚」の鬼がなにゆえ鬼になったかはあまりよくわからなかった。
 「黒塚」の解説も読んだ。この演目の解説ではたいてい「裏切られた悲しみ」と書いてあると思うが、私はそうは思えなくて、ちょっといろいろと考えてしまった。
 老女は妄執が晴れて…と言ってるので、偉い山伏様の説教で心穏やかになったのだろうか。しかし死体の山を見られて(実は人食い鬼婆)正体がばれてしまう。「あれほど見るなと言ったのに」でもそれって、裏切った山伏とかが悪いのだろうか? なぜ人殺しを重ねてきたのかはこの話の中ではわからないが、仏教の教えでは女人は救われないものとされている。妄執晴れて救われるはずが、結局鬼に転落したまま終わる。悲しみがあるとすれば、そこじゃないのかなと思う。ラストも山伏に調伏されて終わる? やはり鬼は救われないのか。
 やはり舞踊劇はむずかしい。でも言葉で説明されてないものは、それは観客が自由に解釈して構わないのではないか。前猿之助や市川右近がやった「黒塚」とは違う、という感想も見たが、正直私はよくわかりません。感想は単純に「亀ちゃんの踊りは眠くならないから好き」です。

将軍江戸を去る
 中車の舞台。セリフのかけあいがえんえんと続く、どちらかというと現代劇みたいな印象。だけどセリフは全部文語体なので、意外に聞き取りが難しい(^_^;) 頭の中で漢字変換しながら見た。最後に将軍を見送る江戸庶民のセリフはふつーの口語だったけど。
 なんか中途半端な内容だな…と思ったら、実は三部作の一舞台だったのですね。
 「江戸城総攻」昭和9年初演。第一部「江戸城総攻」、第二部「慶喜命乞」、第三部「将軍江戸を去る」という構成で、映画化もされているらしい。
 セリフ劇は、声の調子で武士なのか、インテリなのか、どんな人なのか、だいたいを表現してしまう。先月は村の暴れん坊役だったけど、今月は山岡鉄太郎、インテリで武術の達人である。そのように見えるじゃないですか。

口上
 今月はすっきりと5人。
 おもだかからは、猿之助、中車、団子。
 成田屋からは、団十郎、海老蔵。
 先月はいろいろたくさんいたのですが、今月は成田屋さんと。なんで成田屋さんかというと、おもだか屋は成田屋の弟子筋の出なのだそうです。現海老蔵さんと新猿之助さんは、過去に何度か「主役とヒロイン」をやってます。今思うと、もっとしっかり見に行っておけば良かったな、と思います。

楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
 非常に短い演目。真っ赤な山門の2階で、石川五右衛門が「絶景かな絶景かな」のセリフを言い、鷹が何か血染めのお手紙を運んできて、ずずずずーんと山門がせり上がり、真柴久吉〜。さらば〜さらば〜。
 私が初めて見たのはTVで、たった15分で、前も後もない。さっぱり意味がわからない。実は通しで上演されることはほとんどないそうで、理由はなんかお話が面白くないかららしい。
 華やかな舞台装置に、主な役者みんな出てきて、猿翁を支えてカーテンコール。公演ラストにふさわしい舞台だった。
 感想。こういう派手目の役は、海老蔵かっこええのう(^_^) 8月も見たくなってきた気がする…

 襲名公演を見て。
 第1次感想は……やっぱ歌舞伎って高いわ〜(^_^;) 痛い痛い。
 もちろん「やっぱり亀ちゃんが好き」「歌舞伎って面白い」「また見たい」という気持ちを新たにしたのは事実だけど、また行きたいけどちょっともう今年は経済的に無理(^_^;)というのが現実です。学生さんとか娯楽にお金を回せない経済事情の人は、いったいどうしているんでしょうか。
 猿之助の次の舞台は8月の亀治郎の会。11月の明治座ですよ。行きてー(>_<) 安い席狙うしかないか。
 襲名公演は来年、大阪名古屋博多京都であり。私は実家のお母ちゃん誘って行く。

 第2次感想。新猿之助さまについて。
 声も姿も、前猿之助に似てるようで似てない。と思う。だいぶ違う。前猿之助よりもちょっと女形寄りなのかな。印象が違うから、この先当たり役みたいなのは、前猿之助とは違うのが出てくることになる?

Comment

2012.07.18 Wed 02:12  |  

歌舞伎はお芝居の解釈より、目で楽しむ方です。
というか、そうでないと「何でやねん!」って突っ込みを入れたくなります(笑)
お芝居の精神性やストーリー性は能の方が深く考えさせられます。
機会があれば是非、同じタイトルをお能で見られることもお勧めです。
あと、お能は確か学割が効きました。正価で一万円ぐらいなのを2~3千円見た記憶があります。公演にも因りますが。
通信教育で大学生やったので、黄門様よろしく学生証を振りかざして劇場に行ってました。
それに、新しい歌舞伎座でやるかどうかわからないし、新橋演舞場じゃやってないけど、かつての歌舞伎座では「一幕観」が出来ました。
4階だけど、一芝居800円ぐらいで見られました。学生さんや、外国人の方が多く利用してましたよ。

  • #41Gd1xPo
  • 翡翠
  • URL
  • Edit

2012.07.19 Thu 23:15  |  Re: タイトルなし

> 歌舞伎はお芝居の解釈より、目で楽しむ方です。

やぱりそれでいいですよね。
能はテレビでしか見たことがないので、そのうちと思っています。

  • #-
  • 正岡
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://birdscramble.blog116.fc2.com/tb.php/1516-2079e388
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

ブログ内検索

カテゴリー

プロフィール

正岡

Author:正岡
■生涯一腐女子。腐女子の本懐を極める。追っかけ中→小西克幸。市川猿之助。松田龍平。
■リンク、コメント、トラバ、ご自由にどうぞ。相互リンク歓迎。拍手コメントは全非公開&レス無し。お返事して差し支えない内容はコメント欄へ。
■ツイッターへのフォローやメッセージなどもご自由に。http://twitter.com/MasaokaYaoi

おともだちリンク

ブログランキング


ブログランキング・にほんブログ村へ

最近のコメント

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Copyright © 正岡